先週22日水曜日の夜、ここニューヨーク・カーネギーホールでとても意味のあるコンサート”The Hearts and Eyes Choir”が行われました。 私も準備段階から裏方でお手伝いする機会を与えられ、このコンサートに関わった大勢のみなさんも、やっと今頃ホッと一息ついたころだと思います。
東京豊島区にある”ゆきわりそう”という障害者やその家族をサポートすることを目的にできたNPO団体が、1989年に合唱団The Hearts and Eyes Choirを設立。心で歌う、目で歌う合唱団として、この24年間、ベートーベンの第九 ”歓喜の声”に込められた、世界は1つ、全ての人々よ、兄弟になろうというテーマの元に活動を続けていらっしゃいます。
今回カーネギーホールで歌いたいという願いを実現させるお手伝いを、全面的に引き受けたのは、ニューヨーク在住の大切なお友達の女性TOMIKOさん。自分で起業し、女性起業家としてニューヨークで会社を立ち上げ、成功を収めている彼女が、豊島区出身だったことから、ゆきわりそうの設立者である姥山寛代氏と知り合ったことがきっかけになり、姥山さんじきじきに、あなたにプロデユースをお願いしたいとラブコールを受けたのが3年前。(そういえば、TOMIKOさんの姪御さんが、3年前にミステリオサマーキャンプに参加してくださったなあ!)
そして3年かけて企画したこのコンサートは、2500名の観客でホールを埋め尽くし、大成功を収めたのです。
なんといっても第九は、その合唱団の人数の多さが見物。そして4名のソリストの歌声を聞く事もその楽しみの1つ。ソリストの中には、ミステリオですっかりおなじみのソプラノ歌手・田村麻子さんも出演してくださり、その美しい歌声にうっとり!!
このコンサートの為に、日本全国から一生懸命練習を重ねてきた150名以上のゆきわりそう合唱団たち、そして、ゆきわりそうのみんなと一緒に歌い、彼等を盛り上げようと集まったニューヨークのボランテイアーのコーラス隊と共に、総人数200名のコーラスとオーケストラの生演奏と共に歌い上げた第九は、そのテーマの通り、全ての人々が兄弟、家族として世界が一つになった素晴らしいコンサートとなりました。
普段私達は気がつかないうちに、障害があるからできないだろう、歌えないだろう、と決めつけてしまっている考え方を、ゆきわりそうの合唱団やそのご家族たちが、見事に打ち破ってくださった感動の思い出。
合唱だけでなく障害を持った方達の素晴らしい太鼓演奏や、日本の懐かしい美しい曲をメドレーにした合唱曲も披露してくださいました。また、舞台の裾では、手話隊による歌の手話にも感激。
本番の2日間、この200名のコーラス隊が始めて出会い、教会を借り切って行ったリハーサルから、私は感動でずっと泣きっぱなし。(ニューヨークの合唱指導をしてくださったのは、昨年ミステリオクリスマスパーテイーで歌ってくださったバリトン歌手の大西宇宙さん)
一部では司会を仰せつかり、二部では合唱団と一緒に第九を歌うことができた私も、最後は会場のみなさんからのStanding Ovationを体と心で感じ、障害のある方たちの最高の笑顔、それを見守るご家族の涙、東京とニューヨークが1つになったあの夜のことは、一生忘れることのできない、特別な夜となりました。
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