覚えていますか?去年の1月12日、マグネチュード7の大地震がハイチで起きたことを。
あれから1年半、いまだに回復の目処はつかず、世界からの援助を受けながら今日もハイチでは復興活動が地道に続けられています。
そのハイチに、KIDSUNA絆PROJECT=Global Kids Project の平和イベントのために100体のHappyDollを届けに行ってきました。
ハイチの飛行場を出た瞬間、腰が抜けそうな驚きでした。目の前には、私が頭の中で描いていた世界とは比べ物にならない、想像を超えた貧しい人々の生活があったのです。
40度以上はあるだろう湿気と暑さの中、ホコリにまみれ、道沿いには、コンクリートビルの残骸(ざんがい)、あるとあらゆる場所にはごみの山、家を失った人たちのテントがたくさん建っています。道沿いで洗濯をする人、食事を食べる人、料理を作る人、生活用品から衣服類など、さまざまな物を売っている人などなど。ニューヨークから飛行機でたったの3時間、とても近いようでとても遠い国だと感じました。
イベント当日、続々と到着する子供たち。私のことを、”あなたはどこから来たの?”という不思議そうな顔つきで見つめる子供たち。名前は”NOZOMI" 英語でHOPE=希望って言う意味なのと答えると、一人一人最高の笑顔で迎えてくれました。
どの子供たちも、たった1年半前に起きたあの恐ろしい体験をした子供たちとは思えぬほどの無邪気な表情に、思わず私の頬から涙があふれてきました。
地図を広げて日本の位置を説明し、私の故郷は日本、3月に日本でも大きな地震と津波があったことを伝えると、一斉に子供たちからJAPON JAPONの元気な声援。
そんな自己紹介をした後に、みんなで輪になってダンスや歌を唄った後、今日は、日本の子供たち、アメリカの子供たちが皆んなのことを想って作ってくれたHappyDollをプレゼントしにやってきたんだよ、と伝えると、急に大きな拍手が鳴り出しました。100体のHappyDollを、手分けして、子供たちに配り始めると、今度は、歓声の渦。みんながそれはエキサイテイングにわ〜〜〜〜〜〜い、わ〜〜〜〜〜〜いという喜びの声。
手渡されたHappyDoll をそれは大事そうに、ポケットに入れたり、頬を近づけて持ったり、お母さんに持っていてほしいと預けに行ったり、、、。
すると、今度は全員総立ちになったと思ったら、私のところにどんどん近づいてくるではありませんか!みるみるうちに、私のことを囲む子供たち。NOZOMIと写真を撮ってほしい行列ができてしまいました。気分はすっかりMovie Star!
今度は、みんなにもHappyDoll を作ってもらいたいんだ、とペンとDollを渡し、いくつかのグループに分かれてHappyDoll 作りにとりかかります。ペンは1人に一本。その一本のペンをしっかり大事そうに握りしめて、一生懸命ドール作りにとりかかる100人の子供たち。
作ったドールは、いつ日本に行くの?アメリカの子どもたちは、どこに住んでいるの? 受け取ったら、ハイチに遊びにきてくれるかなあ? 日本の子供たちは、自分たちと同じようにお家がないんだろうか? たくさんの質問が飛び交います。あ〜彼らの言葉ができたら、もっともっとお話しできたのに、と悔しい気持ち。
そして、、、、子供たちはそれぞれのクリーションを最大に活かして、ステキなHappyDollが100体出来上がりました。
このKIDSUNA絆プロジェクトは、日本&アメリカ&ハイチの3カ所をHappyDoll で繋ごうという目的で、平和活動家&コロンビア大学Teachers Collegeで心理学の教授のDr. Judyと合同で企画されたプロジェクト。彼女は、特に災害や震災によるトラウマでなかなか立ち直ることのできない子供たちの為に、世界中を飛び回っている元気満点の女性。
3月11日以降、彼女との出会いが、このような転回になろうとは、誰も想像しなかったこと。でも、このプロジェクトを通して、ハイチに出向くことができた、実際に自分の目で、元気に生きようとしている100人の子供たちと出会うことができた、そう思うと、このプロジェクトの深い意味を感じ、ハイチの子供たちにありがとう、という感謝の気持ちでいっぱいです。
ミステリオの子供たちを始め、このプロジェクトの為に、100人の日本の子供たちが6月始めに心をこめて作ってくれたHappyDoll。そして、アメリカでも100人の子供たちが協力してくれたこのプロジェクト。
今、こうしてハイチの子供たちに100体のHappyDoll が届き、これから日本とアメリカの子供たちにも100体が送られる、と想像するだけで、ワクワクしてきます。
HappyDoll を通して、みんな1人じゃないんだよ、世界のどこかでみんなが君のことを想っているんだよ、という気持ちが、Make A Differenceになって繋がっていく。
もっともっと地球が1つになっていく、みんなの想いがどんどん1つになっていく、とても素敵なことですね。
今も子供たちの笑顔を思いだしていたら、またハイチに行きたくなりました。