NY Philharmonic begins new era with Alan Gilbert - ニューヨークフィルハーモニック・アランギルバート指揮者と共に新しい時代の始まり
9月に入ると、ニューヨークのクラシックファンにとっては、最もエキサイテイングな季節がやってきます。9月16日には、ニューヨークフィルハーモニックの オープニングが、21日にはメトロポリタンオペラ、10月1日にはカーネギーホールのオープニングと、2009−2010シーズンが一斉にスタートしま す。
それぞれのオープニングでは、ブラックタイ(正装:女性はカクテルドレスやロングドレス、男性はタキシード)で出席する人たちが目立ちます、これは演奏会の後にフォーマルな晩餐会に出席するためなのですね。
特に16日に行われたニューヨークフィルハーモニック(=交響楽団)のオープニングは、”新しい時代の始まり”として注目されたイベントとなりました。なぜ なら、167年の歴史を持つこの交響楽団の専任指揮者として、過去の歴史の中で一番若手の42才、アランギルバート氏がデビューを果たした記念すべき日と なったからです。メリルストリープや、ビリージョエルなどのたくさんの有名人の姿も見られましたよ。
ギルバート氏の前任者は、7年間専任指揮者として活躍した79才のローリン・マゼール氏。そのベテラン・マゼール氏の後 任なだけに、プレッシャーもかなりだろうと言われながらのオープニングとなりました。
ギルバート氏のお母様は、日本人・たけべようこさん、彼女は現役のバイオリニストで、息子さんが指揮者として選ばれたこの楽団で今でも活躍中。バイオリニストだったお父様もリタイアーまで同じ楽団で演奏をしていらしたという、まさしく音楽一家で育ったギルバート氏。
ハーバード大学で勉強後、ジュリアード音楽学校とカーチスインステイチュート(Curtis Institute)でも学び、その後はミュージックデイレクタ−として、ロイアルストックホルム・フィルハーモニックで7年間の経験も持つギル バート氏は、16日のオープニングで、お母さまを目の前にして、まるでステージの上でダンスを踊りだすかのように、軽快でエネルギッシュな指揮ぶりをたっぷり見せてくれました。
これからの彼の活躍に、多いに期待しましょう。