11月13日(火)夜、ニューヨーク、リンカーンセンタ−内にあるアベリーフィッシャーホールで、素晴らしいコンサートが開催されました。
このホールは第一回ミステリオサマーキャンプに来てくださったバイオリニストの五嶋みどりさんが12才でデビューした思い出の地、今年の夏には歌舞伎中村座の公演もここで開催されたほど、有名なコンサートホールとして、世界各国から一流アーチストたちが演奏しに訪れます。
そしてこの日の主役は、この夏サマーキャンプ・ミュージックデイレクタ−を勤めてくださった田村麻子さん。彼女のデビューリサイタルとなりました。応援にかけつたミステリオメンバーやキャンパーのお父さま、お母さまたちの姿もたくさんお見かけました。
プログラムは第一部と第二部、演目はL'Oracolo そして L'Incantesimo。 麻子さんの出番は前半の第一部、第二部はAprile Millo というメトロポリタンオペラ座やスカラ座など世界でも指折りのとても有名なソプラノ歌手が出演するということで、満席にちかいほど会場は活気にあふれていました。
夜8時、主催者の女性が開演の挨拶をしにステージに現れ突然、”今日はとても残念なお知らせがあります。”と一言。みんな何かしら、と会場中一瞬の静けさ。そしてよ〜く聞いてみると、なんと第二部に出演するはずだったMs. Millo が都合により出られなくなったというアナウンス。その代わりに”素晴らしい新星の日本人のソプラノ歌手が代役を勤めます”と。その瞬間会場中にどよめきが、、、もしかして、麻子さんが代役??ということは、麻子さんがずっと登場するのだわ、と急にドキドキワクワクしてきました。
オペラの世界では、有名な歌手の代役になれるだけでも名誉なことだとよく聞きます。中には代役で一生終わる人もいるくらい、代役も立派な役だと言われています。このリサイタルは、もちろん麻子さんのデビュー、その上麻子さんが前から尊敬している大スターのMs. Millo のパフォーマンスも見られると、集まったお客さまもたくさんいたはずです。でも、もし第二部も麻子さんだったら、これは彼女にとっては最大のチャンス?!
第一部、オーケストラの美しい旋律と共に、ピンクの鮮やかなロングドレスで登場した麻子さん。彼女の役はAh-Joeという愛らしい娘役。その可憐な役にぴったりの美しい、心がすーっとすみわたる美しい声に、たくさんの拍手で一部の幕が閉じました。
休憩をはさんで第二部の始まり。日本人の新星ソプラノ歌手としか紹介されなかったため、誰が登場するのか、みんなワクワクでした。すると、きらきらと輝くうぐいす色の美しいロングドレスで、さっそうと登場したのは、そう、我らの麻子さんだったのです。
太陽のような笑顔で現れた麻子さんの飾る二部は、Giselda という大人の雰囲気をかもしだす奥さま役。堂々とした演技力と円熟した声に、またも感動の渦。大成功をおさめ、会場内の拍手はしばらく続きます。
全く違う役を一晩で二役見事にこなした麻子さん。彼女の歌声と演技力に、たくさんの人たちが魅せられ感激し涙を流したことでしょう。WE ARE SO PROUD OF ASAKO! 彼女のプロフェッショナリズムそして音楽に対するパッションに敬服し、心から麻子さんを誇りに思える夜となりました。
この夜、麻子さんご自身が音楽を通して私達に伝えてくださった Make A Difference。 これからは、どんどん世界に向かって羽ばたいてほしいと願っています。CONGRATULATION AND BRAVO ASAKO!
来年2月には日本各地でバレンタインデーコンサートが開催されます。詳しくは麻子さんのサイトをご覧ください。
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